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目線を合わせ、目的を定め、行動を変える / USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 [ 森岡 毅 ]

目線を合わせ、目的を定め、行動を変える

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 

リンダ・グラットン / アンドリュー・スコット=著

筆者について

森岡 毅(もりおか つよし)

戦略家・マーケター。1972年生まれ。神戸大学経営学部卒業後、1996年P&G入社。日本ヴィダルサスーンのブランドマネージャー、ヘアケアカテゴリー アソシエイトマーケティングディレクター、ウエラジャパン副代表を歴任。2010年にUSJ入社。革新的なアイデアを次々に投入し、わずか数年で経営危機にあったUSJをV字回復させる。USJ再建の指名完了後、2017年、マーケティング精鋭集団「株式会社刀」を設立、代表取締役CEOに。「マーケティングで日本を元気に」という大義の下、数々のプロジェクトを推進。著書に、『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』(角川文庫)、『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』(KADOKAWA)など。



本と手に取る前に知りたかったこと、やりたかったこと

  • USJが変わった理由が知りたい
    イベント業務に取りいれることがないか知りたい
    マーケティング知識を深めたい

要点

マーケティングがUSJ飛躍の秘訣

  • マーケターとして最重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること
  • 消費者視点という価値観と仕組みにUSJを変えたことがUSJのV字回復の最大の原動力
  • マーケター:消費者理解の専門家

マーケティングとは

  • 「商品を売る」のは営業、「商品が売れる」のがマーケティング
  • マーケティングの本質とは「売れる仕組みを作ること」
消費者と商品の接点を制する(コントロールする)ことで売れるようにする
  1. 消費者の頭の中を制する
  2. 店頭(買う場所)を制する
  3. 商品の使用体験を制する

①頭の中を制するためには、自ブランドの「認知率」を高め、選ばれる必然になるような「ブランド・エクイティー」を意図的に高める
③商品の使用体験を制するには、消費者価値を上げる商品開発をマーケティングがリードしなくてはいけない。
→「パーチェスフロー」を使って目的達成に必要条件を導き出し、治水工事をするように流れを塞ぎ止めているビジネスドライバーを改善して広げていく。

戦略を学ぶ

  • 戦略の定義:戦略とは、目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと。
  • やることを選ぶというのは、同時にやらないことを選ぶということ。これが戦略の核となる考え方の「選択と集中」
  • 美しい戦略は相手と自分の特徴の差を自分に有利になるように活用できているもの
戦略が必要な理由
  1. 達成すべき目的があるから。
  2. 資源は常に不足しているから。
「目的」と「目標」の違い

目的(Object):達成すべき使命のことであり、戦略思考の中で最も上位
目標(Taget):その目的の達成するために経営資源を投入する具体的な的のこと

目的 → 戦略 → 戦術
の順番で考えること。

戦略のカスケードダウン:戦略が組織上層から末端まで下方展開されていくこと
当事者の視点レベルのおいて、同じことが戦略になったり、戦術になったりする。その場合は、共通の目的を確認して目的からの距離をお互いに確認する。

キャリア形成

  • 市場構造が一定ならば、その市場にいる人の収入の幅も「ある一定の幅」で決まってしまう
  • 人の行動が変われない構造を理解する
  • Mindsetが変わってもSkillやBehaviorの変化にはタイムラグがある。本当に変わりたいのであれば、すぐには変われないことを最初から折り込んで覚悟を決める
人の行動

Behavior行動 Skill技術 Mindset意思・心構え Value価値観

⇑ 人から見えるのはBehavior行動だけ
人の行動を変えたいとき、行動の内側にあるスキルやマインドセットの階層をしっかりと洞察しなくてはならない。

読書感想

オススメ度:★★★★★★★★★☆

ビフォー 売れない原因がわからない、目の前の作業に追われる。
マーケティング用語は理解できるが、マーケティングはできてない
気づき 売ることが苦手な自分はマーケティングを活用するべき。
視点を合わせることの大切さを学べた。お客さまの視点を持つこと、当事者レベルの視点の合わせ方など。
頭を使いつつ戦略の明確化をする必要、特に目的・目標・戦略・戦術にちゃんと落とし込む。
自分や人が変われないときは行動の構造に立ち返って、スキルやマインドセットの階層にテコ入れをする。
TO DO 4月からの始めるスクール事業において下記を実践する

  • 認知率を高めるため:クラブHP作成と施設との共同発信、認知に向けた各種イベントの開催
  • ブランド・エクイティーを高めるため:他との違いと自分たちの強みを明確化させて選択してもらう
  • 徹底的に顧客目線に立つ。ヒアリングに注力するのと、意見を受け取れる仕組みにする。
  • スクールの目的・目標・戦略・戦術を作り、公開・告知する。また説明・案内できるようにする。

マーケティングがわからない人向けに基本的なことからわかるように書いてくれている本。しかも教科書的なことではなく、実践できるように書かれている。
この4月から開始するスクール事業に向けて、ここで学んだことを思い切り活用していきたいと思う。

USJのことだけでなく森岡さんの考え方が伝わって来やすい内容でとにかくリアルに感じられる。ビジネス経験の有無にとわず誰にでも刺さる内容だが、今の自分には有益すぎる内容で本当に読んでよかった。★9つ。